CORONA

2017.12.22

Corona CONNECTIONS vol.06 : nozawa green field主催 河野 亜由美

平日は都内で仕事をこなし、週末は趣味のキャンプに時間を割く。都会に住む人からすれば理想的ともいえるライフスタイルを謳歌していた河野亜由美さんが、4年前に移住したのは長野県・野沢温泉村。豊かな自然が息づくここで、生まれも育ちも東京のシティガールである河野さんは現在、何を思いどのように過ごしているのか。長野へ移住した経緯と合わせて、自身のターニングポイントや価値観、そして「This Is Living」な瞬間について話を聞いた。

ー 「生き方」について疑問を覚えた20代、とある雑誌との出会い

昔からアパレルやPRなど、人と関わる仕事が好きで、朝から通勤電車に揺られて出社しては、自分の生活を省みることもなく忙しく働いていました。その一方で自然も大好きだったから、時間を作っては友達とアウトドアへ出かけていたんですが、年齢とともにそんな慌ただしい生活に疑問が湧いてきて。そんな時、自然に紐付いたサスティナブルな生活や人々を特集する雑誌と出会い、そこの営業に勤めることになり、スローライフに対する憧れが一層、強くなりました。

ー ターニングポイントとなった3.11

そんな矢先、自分の中で移住するという気持ちが決定的になったのは、6年前に起こった3.11の大震災。あの時、パニックに陥った東京を目の当たりにして「このままじゃダメだ」って痛感したんです。自分たちの食や生き方についてより強く考えるようになり、何かあっても自給自足で食料をまかなえるようにしたいという思いが高まって。そうなると、東京でない場所へ行くのは自然な流れでした。それで結婚する前に、彼の実家がある長野に移住したんです。

ー 野沢の自然を満喫できる『nozawa green field』を立ち上げる

こっちへ来てからは夫(プロスキーヤーの河野健児氏)が立ち上げた「nozawa green field」をお手伝いしています。自分たちで作ったツリーハウスがあり、そこではお客さまがキャンプやBBQを楽しめるようになっていて、近くにある専用の畑(7月より使用可能)では、夏場だと採れたての野菜が味わえます。また近くの北竜湖や千曲川では、地形を生かしてサップなどのアクティビティも考案しました。とにかく自然を満喫できるシチュエーションとして抜群なんです。

ー 転職や移住、決断の時に軸となるものは?

とても感覚的なタイプなので、シンプルに自分が「好きかどうか」を大事にしています。自分で物事を決断する時は「本当に好きか、自分が気持ちいいと思えるか」って自問自答して。前は情報化社会に追われて、ときどき自分の好きなものがぶれたりしていたんですけど、ここへ来て自然にじっくりと浸るようになってからは、五感も研ぎ澄まされてくるせいか、温泉の匂いや肌に感じる風、自然の音など、前よりもさらに好きなものにも敏感になっているのを感じます。だから五感を信じて、好きかどうかだけで判断します。

ー 子育てを通して今、目の前にあるものに集中することを学ぶ

子供が生まれたら、自然のある場所で子育てに専念したいというのも東京にいた時からの希望のひとつでした。今は男の子が二人いるんですが、子供って単純な遊びに没頭したり、後先考えずに黙々と何かに集中することがあって。そんなときは私も子供と一緒に目の前のことに集中して一緒に遊ぶんです。そうすると子供も大人の真剣さが伝わるみたいで、一体になれた気がします。そんな気持ちは常に大事にしていきたいですね。

ー お客さまにも子供達にも土地の魅力を伝えていきたい

子供達は生まれた時からこの豊かな自然に恵まれてますけど、それが当たり前になって、大切さに気付けないようにはしたくないですね。それと同時に、長野の魅力をさらに多くのお客さまに知ってもらうこともこれからの目標です。子供達もそうですが、ここへ来る人々が自然と触れ合うことにより、自分で何かを考え、作り出すことができるようになればいいなと思います。

ー 河野さん自身の「This is Living」なひと時について

“これが人生だ、これが生きることだ”という意味では、やっぱり旅行です。毎年、繁忙期が過ぎた秋には、野沢から離れて違う土地へ旅行します。そうすることで、帰ってきた時にもっと野沢が好きになるんです。東京には実家もあるし、すぐに人に会えるもの嬉しくって、こっちに移住してからもときどきは帰ったりしています。そうやって、拠点がありながらも定期的に外から野沢を見ることで「This is Living」を感じています。

ー ビールを飲み始めるきっかけになったCorona

今はめっきりビール党で、出産する前まで「ビアーズ会」という集まりを作っていたくらいビール好きなんですけど、その入口になったのはCoronaなんです。なかなか生ビールが飲めなかった私ですが、口当たりが軽いCoronaはよく飲んでいました。野外フェスでもライムを絞って瓶で飲むのがいいんですよね、無条件に高揚できる! それがCoronaですね。

photo:Masahiro Yamamoto, yoshitoyanagida.net
text:Wakako Matsukura
edit:Yoko Onishi
special thanks:A_UNN PR

AYUMI KONO 河野 亜由美

nozawa green field主催

東京生まれで、20代はアパレル関係、PR職、出版社の営業とさまざまな仕事に携わる。2013年より長野県・野沢温泉村に移住し、ツリーハウスでのキャンプや自然を生かしたアクティビティを体験できる遊び場「nozawa green field」を旦那さんとともに主催する。2児の母。

https://www.nozawagreenfield.com/
instagram.com/nozawagreenfield/
facebook.com/nozawagreenfield/

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